

暗室日記「ドライマウント」シリーズも今回が最終回、
最終回は大四つ切りタイプのSEAL110を使って小全紙分割フラットニング、
そして最終行程であるティシュを使ってのドライマウント仕上げまで試してみます。
処理をする小全紙より少し大きめの2プライのマットボード(全紙サイズ程度)にプリントを挟み込んで作業開始。

写真のようにマットボードの四隅に合わせ合計4回、200F(93C)でそれぞれ1分プレスしてみた。
印画紙にプレス面の形が残るのではないか?と言う不安が大きかったものの、
あえて2分間プレスしても形は微塵も残らなかったから
分割プレスによる弊害はないようだ、これでようやく一安心。

ティシュはDRY-LAMという75度で溶解するタイプを使ってみた。
まずタッキングアイロンを使って印画紙に仮止めする、
次に印画紙の余白を断って貼付けるバックボードにも仮止めする。



タッキングアイロンは30Wの半田ゴテの先端を曲げヤスリで仕上げたモノで代用、
それを照明器具の調光器を使ってティシュの溶解温度に合わせる。
(スタジオゾーンセブンの岡崎正人さんのHPに書かれてあったノウハウを
そのまま流用させて頂きました・・感謝)
最後にフラットニングと同じ要領で4分割プレス、結果は皺や気泡なく見事バックボードに張りついた。

小全紙用のプレス機だと1回のプレスで済むから加熱に10枚40分かかるところを10分で終わる。
しかしプレス機の置き場所に加えプリントをマットにセットしたり、
ホコリを払ったりする作業スペースに思いのほか場所をとる。
それが確保できるのであればSEAL210Mがベストだろうが
小全紙は数える程しかプレスしないであろう自分には大四つタイプのSEAL110で充分というのが結論。
いくら真っ平らにフラットニングしても湿度状態で波打っちゃうのがバライタの宿命、
プリントの密着圧を高めるためにタップリ余白をとったりするが、それでも波打つ時は波打つけどね。
ドライマウントして波打ちの心配が皆無となれば余白ギリギリまで焼くことが可能、
小全紙であっても全紙並みの画像サイズまで引っ張れるからすごく得した気分になるw
全紙クラスの印画紙となると手に持って鑑賞するには大きすぎるし扱いもデリケートだ。
台紙に貼ればハンドリングは楽だし、壁にたてる事も可能、
2プライのバックボードは0.7mmだから大きくかさばる事も無くカチェットボックスに収納出来る等々、
プリントの波打ちや浮き上がり対策だけではなくドライマウントすることのメリットは多岐にわたる。
DRAY-LAM16×20 100枚入りがB&Hで送料込(UPS)で133.1ドル
レート120円として16,000円程度だから1枚およそ160円、というのが清貧の自分には嬉しいところ。
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久しぶりの展示となります
大阪帝塚山gallery_Limelight
大阪市住吉区帝塚山中4-1-4
企画展 シカク魔に参加します。
前半組4月5日~12日
後半組4月13日~18日
12:00~19:00 最終日は18:00まで
自分は後半組に参加 小全紙2枚です
お近くの方は是非観にきてくださいませ。

ILFORD FB FIBER WARMTONE 1K

次のコマでドボン・・・小全紙は慎重に焼きたい
実は昨年の4月から東京市ヶ谷にあるカロタイプの講評講座を受講している。
カロタイプの主宰者である白岡順さんの独創的で類を見ない作風から滲み出る写真は強く心を打つ。
当然、自分において屈指の作家であるわけだから大阪から少々無理してでも参加したかったのだ。
コンセプトやテーマと言える程のレベルには届かずとも、
毎回それなりの縛りを設けて撮り溜めたプリントを持参していたが
今回は縛り無く、今年に入ってから好き勝手に撮ったプリントを25枚持参した。
講評中に「その中から更に自分のお気に入りを5枚選びなさい」と言われ、
「そう言われても全部好きだからなぁ~」などと思いながら5枚をピックアップする。
後に白岡さんが選定した5枚とおおよそ合致して、これは嬉しかったね。
自分の場合、自由に撮った写真の集合体の中からアイデアやコンセプトを構築する方が
明瞭に綴れるような気がするけど、写真と文字の相互関係ってやはりむづかしい。
そのカロタイプが2015年度受講生を募集している。
見学もできると思うので、興味ある方は新宿四谷ギャラリー巡りの後にでも寄られてはどうだろう。
レンタル暗室が低料金で利用出来るのもフィルム派には嬉しいところです。
かく言う自分も前年同様のぼつぼつとしたペースでしか通う事はできませんが
メデタク参加させて頂く事になりました、
・・・さぁ頑張ろう。
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久しぶりの展示となります
大阪帝塚山gallery_Limelight
大阪市住吉区帝塚山中4-1-4
企画展 シカク魔に参加します。
前半組4月5日~12日
後半組4月13日~18日
12:00~19:00 最終日は18:00まで
自分は後半組に参加 小全紙2枚です
お近くの方は是非観にきてくださいませ。

HP5/Xtol/1:1


『新潟美人』と言われる通り新潟は美しい女性が多い。
食事は予想通り、生はもちろん煮ても焼いても魚が旨い。
いい温泉や名所旧跡以上に食と人に好印象を抱いた旅は良い思い出になる。
そんなせいか冬の上越に抱いていたアンダーなイメージを終始感じる事は無かった。
旅行中、穏やかであった海も荒れる時は凄まじいだろうし、日本有数の豪雪地帯であるから
本気で積もれば半端ではないだろう。
しかし二泊三日の旅行者としては『晴れ男』で過ごしたいというのが本音だったりする。
曇り空であったものの厳しさ感じる寒さではなく、雪も降らなかったことにより、
今回も『晴れ男』の記録更新できてメデタシ。
『ariphoto in niigata2015』において有元さんやYさんだけでなく、
様々な方の話を聞け楽しい二日間を過ごせた。
とくに新潟市内を車で巡って頂いたYさんには感謝です。

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長らく引っ張った新潟もこれにて終了です。
ニューウェポン 「Schneider Xenotar」2がComing Soon!

HP5/Xtol/1:1


・・・前回より続く
『ariphoto in niigata2015』の会場である砂丘館は旧日本銀行新潟支店長役宅であったらしく
華族の別邸を思わせる立派な屋敷、そこで畳敷きに座布団というロケーションがここちよい。
前半はスライド写真をプロジェクターで投影しながらポートレイト写真の歴史を追う内容。
絵画の模倣時代からアーバスやフリードランダー、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのマッギンレー、
そして現代写真の雄、アレック・ソスまでの盛り沢山。
(あの画像データーを時系列に観ているだけで写真が上手くなれるような気がしたぞw)
後半は有元さん自身の作品、チベット-新宿-奥多摩についての講話。
コンセプトをどのよう発展し展開させているのかというイマジネーション、
その誠実なロジックは聞いていて圧倒された次第。
……………………………………………
niigata 5へと続きます。

HP5/Xtol/1:1


新潟泊、二日目は6時起床。
すぐにカーテンを開け空模様を確認、、、めずらしく天気予報があたり雨模様。
簡単に朝食を済ませ、シャワーを浴びて外出の準備を済ませる。
一台しか持って来なかったローライを雨に濡らすのは忍びないなぁー
などと思いながらシャトルバスに乗り新潟駅へ向かった。
浜辺周辺を撮るなら入り江近辺が面白い、という過去の経験にもとづいて信濃川の入り江に近い
越後線で三つ目の駅、青山で下車した。
なんと憎らしき雨はあがり雨具の必要も無く、足取り軽く浜に向う。
(この日、中越や東北、北海道の天候は大荒れで大変だったらしい)
光は雲でディフェーズされており、露出は入射測光で決めれば影に入らない限り
適正に撮れるから次から次へとシャッターを押す、
12枚でエンドとなる120がもどかしく感じた。
ハイエストは狙えないけど、モノクロは曇り空が扱い易い。
浜沿いに歩いて撮影しながら砂丘館へと向かう。
青山駅から海岸経由すると、およそ8kmの距離になる。
普通の道ならどってことない距離だが、浜を歩くとなると話は別ですね。
膝が笑って転倒一回、不意の突風で帽子飛ばされること2回、
黒く締まった砂なんだけどナメてると痛い目に合いますw
砂丘館に到着したのが少し早かったので、のっぺり坂を下ってコンビニで腹ごしらえ。
どこへ行っても飯屋が軒を連ねる大阪と違って食い物に苦労する、
しかしコンビニの100円コーヒーてけっこうイケる!
……………………………………………
niigata 4へと続きます。