暗室日記47 ドライマウントプレス機を導入する 3
2015年 03月 29日
暗室日記「ドライマウント」シリーズも今回が最終回、
最終回は大四つ切りタイプのSEAL110を使って小全紙分割フラットニング、
そして最終行程であるティシュを使ってのドライマウント仕上げまで試してみます。
処理をする小全紙より少し大きめの2プライのマットボード(全紙サイズ程度)に
写真のようにマットボードの四隅に合わせ合計4回、200F(93C)でそれぞれ1分プレスしてみた。
印画紙にプレス面の形が残るのではないか?と言う不安が大きかったものの、
あえて2分間プレスしても形は微塵も残らなかったから
分割プレスによる弊害はないようだ、これでようやく一安心。
ティシュはDRY-LAMという75度で溶解するタイプを使ってみた。
まずタッキングアイロンを使って印画紙に仮止めする、
次に印画紙の余白を断って貼付けるバックボードにも仮止めする。
タッキングアイロンは30Wの半田ゴテの先端を曲げヤスリで仕上げたモノで代用、
それを照明器具の調光器を使ってティシュの溶解温度に合わせる。
(スタジオゾーンセブンの岡崎正人さんのHPに書かれてあったノウハウを
そのまま流用させて頂きました)
最後にフラットニングと同じ要領で4分割プレス、結果は皺や気泡なく見事バックボードに張りついた。
小全紙用のプレス機だと1回のプレスで済むから加熱に10枚40分かかるところを10分で終わる。
しかしプレス機の置き場所に加えプリントをマットにセットしたり、
ホコリを払ったりする作業スペースに思いのほか場所をとる。
それが確保できるのであればSEAL210Mがベストだろうが
小全紙は数える程しかプレスしないであろう自分には大四つタイプのSEAL110で充分というのが結論。
いくら真っ平らにフラットニングしても湿度状態で波打っちゃうのがバライタの宿命、
プリントの密着圧を高めるためにタップリ余白をとったりするが、それでも波打つ時は波打つ。
ドライマウントして波打ちの心配が皆無となれば余白ギリギリまで焼くことが可能、
小全紙であっても全紙並みの画像サイズまで引っ張れるからすごく得した気分になるw
全紙クラスの印画紙となると手に持って鑑賞するには大きすぎるし扱いもデリケートだ。
台紙に貼ればハンドリングは楽だし、壁にたてる事も可能、
2プライのバックボードは0.7mmだから大きくかさばる事も無くカチェットボックスに収納出来る等々、
プリントの波打ちや浮き上がり対策だけではなくドライマウントすることのメリットは多岐にわたる。
DRAY-LAM16×20 100枚入りがB&Hで送料込(UPS)で133.1ドル
レート120円として16,000円程度だから1枚およそ160円、というのが清貧の自分には嬉しいところ。
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久しぶりの展示となります
大阪帝塚山gallery_Limelight
大阪市住吉区帝塚山中4-1-4
企画展 シカク魔に参加します。
前半組4月5日~12日
後半組4月13日~18日
12:00~19:00 最終日は18:00まで
自分は後半組に参加 小全紙2枚です
お近くの方は是非観にきてくださいませ。